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伊賀穴窯焼成 第二十二回

早朝に焚き終えて。少々の睡眠、窯の片付けなどをして今に至ります。

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作品の中核は「古伊賀写し」の本格正面勝負。窯詰め直後から焼成へ。

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焼成の方針は自然委託。過去最長の焼成時間を確保。

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焚きながらの屋根修繕。先日の台風並み春嵐による破損。

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黙々と。夜が来て、朝が来て。自然の土と薪、窯と炎。

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初日には牛が生まれ、一方でボス猫が病死。一ヶ月前からの行方不明。

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変わり果てた姿でしたが、見付けてやることが出来て好かった。

工房の創設時から居る野良猫。 好い作品が出来たら缶詰を与えてやるという契約で、人懐っこく、窯焚きの写真ではよく登場していたものでしょうか。焼成に失策して辛く当ったこともあり、しかし毎日の出迎えから見送りまで、臥翠窯の独立から今までをずっと見守って来たのです。牧場の道々に散乱していた、抜け落ちた毛を拾い集め、いつもの様に猫の墓場へ埋葬してやりました。そう、いつもの様に。どこかで隠れて死んでいる。ずっと気になっていました。前回の窯焚き時に負傷していましたか。

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それから数カ月。窯焚き中も連日の狸襲来。ボス不在の中、野良猫は逃げの一手。
深夜、工房内まで忍び入って来る狸。黒々とした大狸も襲来。明白な縄張りの喪失。

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自然の摂理。弱肉強食の非情。毎年、何匹もの猫が死に、一族が絶滅していく。
そして勿論、狩る側の狸とて多くの亡骸が転がっている世界。

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自然の生み出すものとは何か。

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六日間に渡る焼成を終えて。

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そう、今回は好い作品が焼けていると想うのです。


深謝・合掌。

ありがとうございました。

焼成;四月九日~十四日、六日間焼成。

2011年秋 伊賀焼成作品展 

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さて、今年は不景気という事もあり、個展もせずに修行に勤めて参りました。一方、献茶式や淡交会茶会を始め、様々に御使用の名誉を頂いて、「実用」の中で、多く展覧の機会を頂いた事に感謝しております。

例に依りまして、今作もWeb上にて、今窯の作品を御高覧頂ければ幸いに存じます。

※画像につきましては、通例よりも高解像度の画像にしております。
⇒写真画像をクリックして、拡大したものを御覧下さい。

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今窯では大振りの水指を思案しつつ、桃山時代の様な大振りの茶碗に対峙出来る様な水指を、という事で試みたものです。比較的用に優れた大きさのもの、そこから規格外のもの。種壺(左)・鬼桶(右)は、共に民間で用いられた雑器の転用です。元々が、持ち運びを想定したものではなく、大切な種を保管・貯蔵するための壺。本来の用途に忠実たらん場合、やはり薄作では困ることになります。今回は粗い土を選定した事もあり、総体的に重量のある作品が主体。

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水指、規格範囲内のもの。左が表面、右は同作品の裏面です。火表の自然釉も好いですが、火裏の色合いが深く、時節などによって選択可能な、好ましい色彩に上がりました。華美に過ぎない景色であり、茶器茶碗との相性も使い易いものかと思います。

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今回は比較的鉄分量が多かったのでしょうか。緋色が紫に近い色彩を得たものも。
これはこれで、やはり備前とは炎の温度が違うので、風情にも差が在りますね。

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御好評を頂く事の多い花入。左は有名な「生爪」の写し。焦げの景色を活かして、清楚な花を少し入れて頂くと好いのではないでしょうか。古伊賀に準じた規格として、28cmの大振り花入となっております。 右は経筒花入。蓋を添えれば細水指にも可能かもしれません。単純な筒花入ですから「伊賀」としては変化の少ないものとなりますが、経筒としては神仏の関連する場合など。伊賀や信楽の、最も古作として知られる花入は、単純な筒形となります。

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左、「寿老人」花入の写し。恒例の作品。今回は焦げの面が正面ではなく、側面に生じており、比較的穏やかな風情でしょうか。伊賀の古作は、その多くが口の広く開いたものとなっています。用途上では、竹筒や鉄筒などがあれば、簡便に中央に寄ってくれるかもしれません。それが入る程に、口の広い花入です。 
右は小生の昔からの定番形。少し景色の強いもの。とはいえ、当然に自然産物ですから、どの作品がどう仕上がるか、というのは確定的なものではありません。ある程度、全体的な傾向を左右する程度のもの。そういった意味では、今作では最も灰量の多い花入となりましょうか。写しではなく、臥翠窯としての基本形のものです。

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景色の穏やかなもの、表面(左)、裏面(右)。
裏面の方が景色としては強いかもしれません。

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掛花入なども、今回は緋色の面白味があります。

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小品・酒盃。派手さはありませんが、安定感があります。 

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左は伽藍香合。香合番付表のド真中、「頭取」を占める「伊賀伽藍」。 江戸時代は桃山系の、伊賀・志野・黄瀬戸の香合であります。 とはいえ、昨今は色絵香合が主流。焼締は滅多にありません。 香合特集でも、桃山系香合が掲載されていない場合があり、市民権は随分と希薄になっております。
右は茶入。土の配合によりビードロの載った作品になっております。瀬戸茶入に準じた少し大振りの国焼茶入として、ロクロにて仕上げております。

で・・・、

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伊賀大壺。火表(左)、側面(右)。少しサムネイルの画像は粗いのでクリックで拡大して御覧ください。久しぶりに展示の親玉が焼き上がりました。50cmサイズです。おそらくは玄関に居る事でしょうか。信楽焼祭りなどでも顔になります。焼締の本領は、やはり大壺に存在します。美しい炎の景色を楽しむには、やはり大振りの作品が愉しいもの。景色の変化としても見本帳の如くに表情が豊かなものであります。

是非、実物見物に、自宅展覧上へ御越し下さい。


今作は以上。御高覧、有難うございました。

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焼成:2011.10月 5日間焼成  臥翠窯 吉村 祐

第21回臥翠窯 伊賀焼成記録

第21回の穴窯焼成。伊賀としては14回の焼成を数えるものでありまして、過去に焼成失敗無く成功を収めてきた秋の陣であります。作品としても、およそ年毎の代表的な作品が多くあるものでしょうか。

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今回の天候、初日は曇り。台風の影響で苔蒸してしまった窯と共に。

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焙り焚きに始まるいつもの窯を、隻眼の牧場猫と共に。

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まぁちょっと、初日から熱電対(高温域温度計)が切れてしまって、
そういうコトもあります。無くても焼けます。

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不要なものを取り外して、本番初日となる2日目は快晴。
休息時に帰宅するとリンドウが花を咲かせておりました。

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いつもの様に、炎の景色と、旭日の景色。見事なものです。
写真は難しいのでありませんが、夜は夜で流星群の日。

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温度は好調。少し好調過ぎるという面がありまして・・・
天候も素晴らしく、少々元気に焚いていると・・・

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ちょっと、大壺とか、色々なものが早期に割れ始めて・・・
う~ん、核となる作品が全滅か?という勢い。

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これは…大丈夫か?と思いつつ、仕上げに取りかかりまして
最後まで、一応攻め抜いてみました。

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ともあれ、目の怪我が治った様で一安心。
大狸が出没しているのです。

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さて、どうなっている事やら、窯出しが怖くもあり。
最後に棚板が水蒸気爆発するという花火もあり。 
すっかりと苔も焼け尽して、いつもの窯に。


ともあれ、今回も楽しい窯焚きでありました。様々に深謝。
先程に帰宅し、風呂を待ちつつ記事を書いております。


以上、御高覧に感謝。

・第21回臥翠窯穴窯焼成 2011.10.25~29日、5日間焼成。
論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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