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2014窯焚焼成記録 仕事納め

さて、今年も残すところあと僅か。12月21日より窯焚きにて、26日まで6日間の焼成でありました。季節柄、いつもより気温も低く、窯のコトも少し案配を変えての仕事となります。焚き手の環境としても防寒の用意が色々と必要で、前準備なども色々と。

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たまには。というより、窯内の写真を出すのは初めてかと。窯詰めの風景です。1つ1つを配置して、炎の流れであるとか、作品の密度であるとか、この配置自体が焼成結果にも深く関わる重要なもの。段取り八分とも云いますが、窯焚きというものも例外ではなく、非常に重要。八分までは行かぬまでも、3~5分くらいは窯詰め次第です。まぁ、普通一般のガスや電気の窯などは便利なもので、適当に詰め込んでもOKだったりします。何くれと現代のものは全てが簡便に用意されているものですから、人間自体の人間力というか、そういった面の能力や技術は随分と退化していますね。現代の陶芸家などはガス窯もライター1つで点火するだけですから、薪や炎の扱いなど全く知らないのが一般的な姿です。

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炙り。炎の扱い。適当に燃やしていればOKというものではなく。どの薪がどれくらいの炎で、どれくらいの時間で燃え尽きるのか。木の種類は勿論、湿り具合、生木、密度などなどを含めてのもの。薪から生じる炎の温度は高い。それ故に、早いうちに作品に直火が当たると破裂してしまいます。破裂したら・・・ね。窯をやり直すことにもなりかねない大被害です。茶碗や水指、あらゆる作品に破裂破片が入ってしまうので、窯詰めからやり直すことになります。だから薪の種類による炎の長さと火持ちの時間を把握して。もちろん温度が低すぎては時間が掛かり過ぎるし、急冷というように風が流れ込んだら、今度は「冷め切れ」という亀裂が発生します。何事も序盤は大事。写真のコトを松丸太で真似しようものなら一撃必殺で爆発が起こるので、素人さんは真似をしないように。現代は松一辺倒の窯が多いので、他の木材に対する感覚が無かったりします。

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ある程度温度が上がってしまえば、あとは安定して焼き続けていきます。時折に澱が貯まるように不具合が起こるので、適宜解消するなどの作業を挟みながら。今回は特に強風も無く。初日にミゾレが降り、最終日に雨が降ったくらいでしょうか。淡々と薪を燃やして炎を与え続けます。まぁちょっと、今回は花入が倒れてしまうという事態が3度起こりまして、その処置が随分と大変でした。薪を入れるにしても、ちょっとしたことに気を付けながらの作業です。

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薪を投入したら、数分程の時間があるので、薪を運んだり、ちょっと本を読んだり。淡交の新年号。今年は師匠の記事が連載されるのですが、また新年号には先の桐蔭席の会期もあり、広間にて「伊賀破れ壺」と、会記にも記載を頂きました。ありがたい限り。ちょっと「?」という記事も載っていましたが、まぁ美術館関係の話はそんな辺りでしょうか。

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こんな感じで5昼夜。冬の青空は綺麗です。昼の時間が短いだけに、より一層に温かく感じますね。

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あ。そうそう余談。窯詰めの際、気付いたら携帯電話がパネル割れにて破損。公式店に聞いても一切知識もなく、結局自力でデータを取り出して移植。あと牛小屋にイノシシが御来場。牛のエサを食い荒らす。人が来てもお構いなし。夜には鹿がチラホラと。

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そんな感じの窯焚きにて。窯出しは・・・年内?はムリかもしれないのですが、正月にすると遅くなってしまうので思案中。一応、6日間120時間というものにて、過去最長であろうかと思います。結果の程は窯を開けてのお楽しみ。正月元旦に窯出しという話もありますが・・・はてさて。 とりあえず年賀状もやらねばなりませんし、まだ疲れも残っていて、昨日は起き上がるにも苦労する有様でした。うん。そして年賀状を印刷するにもプリンターが壊れているという体たらく。

ともあれ。

無事に焚き終えました。ありがとうございます。

第24回 臥翠窯穴窯焼成記録

さてさて、焼いて参りました。まだ体がフラフラとしておりますが日記まで。

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第24回目の穴窯焼成。最近は2日間の焼成を行わなくなって、集中的に長期間の焼成を春秋に焚いています。窯詰めの終わったのが12日夕刻。そのまま火を入れて焼成に入りました。雪解けから乾燥期間がそれほどないので、意外に春の窯焚きは忙しくなることが多いのです。

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天候は順調。連日の春の嵐が落ち着いて来た頃合い。陽気もよく、夜もそれほど寒くなるわけでもなく。非常に焚きやすい天候です。気分も爽快。春らしい天気が嬉しい日々です。穴窯における天候というのは重大要素の1つ。これを疎かにしていては、好い焼物は偶然性に頼らないと出来て来ない。自然と共生的に創り上げていくことが難しくなってしまいます。「自然任せ」と云えば聞こえはよいのですが、実質が「放置」になっているようでは、「自然との産物」では無いのです。あらゆる伝統工芸の名品は、各地の自然を巧く活かすところから始まっている様に感じます。

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まぁそういうわけで。早速2日目にして温度計が壊れました。いやぁ、別に要らないんですが、私以外が焚く時は目安として重宝する側面もありましたので。窯の天井を補修した際の仕事が悪かったようです。とはいえ窯焚きに於いては五感があれば大丈夫。元より桃山時代に名品を焼き上げた陶工はこんなもの全く不要だったのです。元より我が臥翠窯にも、温度計が無ければ焚けないような焚き手は居らず。これまでの積み上げがあります。

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と、そうこうしている間にも時間は進みます。あっという間の3日目。山間の小さな窯場です。煙が上がっているからと、誰が怪しむわけでもありません。山仕事をして焚火でもしているのかな?という辺りです。朝型にはまだ霜が降りて、肌寒い風が吹いています。窯焚きの熱を取るには丁度頃合いの風でもありましょうか。おっとそうそう、地震もありましたね。焚いておりました。しかし多分・・・大丈夫だと思います。もちろん天井から砂が落ちて、いくつかの器がダメになっている可能性はありますが、棚組が崩れたり、器がこけるというような事態もなくありがたい限り。
 
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そうそう。自然の動きと申せば、自宅前の池のほとりにて桜も咲いていました。右は数日前に撮った写真。左が窯焚きの頃、今頃の写真です。我々人間の勝手な感覚からすれば遅いわけですが、この桜にとっては今が咲き頃なのです。廻りの桜が早いのは、やはり植樹による桜であるため。とても雄々しいですね。

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同じ自然で突風も。自然は人の意のままにはならず。さすがに6日間に渡る焼成ですから、ある程度の春嵐は覚悟の上です。この具合によって、春の窯焚きは色々と振り回されることになります。窯焚き作業自体も危険になりますから、突風が来ることを耳で聞いて、龍が通るが如く風の唸り声を聞きのがさない様にしながら焚き上げて行きます。毎年の事なので随分と慣れてきましたが、危険である事は変わりありません。疲れていても油断をさせてはくれません。

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近くで見ると2メートル以上の大きな炎も上がりますが、遠くから見れば小さなもの。人の出来る事というものも、自然の前には本当に小さなものであることを想います。タヌキは歩いているし、牛は柵を突破して徘徊をします。桜は咲き、風は吹き荒れ。どれ1つとして意のままに出来るものがありません。もちろん、窯の中とてどうなっているものか。

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薪もすっかりと消費しつつ。気が付いてみれば最終日へ。 もうずっと薪はこれ一本。間伐材かコワ材(丸太から四角柱を切り出した残りの廃材)です。今ももちろんですが、昔とて材木は貴重な生活資源。今で云う電気もガスも建築材も、全てを材木が担っていた時代の事を想いながら。薪材を最も無駄遣いした時代はやはり昭和だったりします。今は土も燃料も好き放題に使っていて、なかなか自然への感謝の度合いが著しく低い時代です。

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しかし昼は暑かった。気温は真夏かというようなもの。そして窯の不調発生。ここに来て想定外の出来事。窯は1300度の高熱原体なれば、出来る事には限りがあります。ともあれ、なんとか収まってくれて有難く。しかしこれで、完全に結果が分らなくなりました。試験的に思っていた事も投入して。意欲的に焚いた側面と、不調に拠る色彩と。どれがどう組み合わさり、影響しあうかは未知数。むしろそれが自然の美しさでしょうか。

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終了は予定通りの時刻にて。皆の協力ありてこそ。ともあれどうなっているものか心配ではありますが、 ともあれ無事に終えて何より。6日間に渡る窯焚きなればこそ、1人では到底不可能なもの。いつもながらではありますが、有難いものです。もちろん、薪の手配から何から。土の恵みにも感謝。

第24回穴窯焼成:4/12~17日 6日間 春穏やかな桜の頃に

第二十三回 穴窯焼成記録

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さてさて。今年はようやく二回目の焼成と相成りました。焼成日数を伸ばしているので薪の消費量はそれほど変わっていないかと思いますが、春から焚いていなかったので若干の不安もあり。今年の夏場は記念の茶碗製作に掛かりっきりでしたからね。ともあれ冬の窯焚き。寒い中の窯焚きは温かそうですが、なかなかそう簡単なものではありません。

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少しく予定が云々で、朝に旅行帰り⇒即窯詰め⇒即焼成という疲れも含みつつ。ちょっと無理のある日程ですが、これ以上の遅延は気候的に難しくなる可能性もあり。私が疲労を残していた一方、父親が仕事を終えて手伝ってくれているので、私はともかく支援体制が充実の布陣になっています。

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気候は山なれば。落葉多き晩秋ではありますが、すっかりと冬。天候としては比較的穏やかな日が多く、時折に北風が少し吹いてくるという辺り。窯場の気温は少し温かいのですが、それでも夜は8~9℃、昼は15℃を切るくらいでしょうか。体感としては、まずまず焚き手は良いのですが、焚いていないと寒い。そんな季節です。

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気温が低いので窯の動きは活発。非常に繊細に操作しないと手に負えなくなります。ボチボチと様子を見ながらに温度を上げて行って。今回はいつも通りの茶道具が主体。大壷などは無し。焼成の方針も窯任せで、特別に狙うものはないままに開始。日数としても6日を予定していたので、灰量からしてビードロ系の焼き上がりへ持っていく。基本的な伊賀の焼成。

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次第に温度も上がって。今回は少しく抑え過ぎたのか窯詰めの影響か、窯の圧力がいま1つ。抜けているわけでもないかと思うのですが、さてさて。夏頃に窯小屋の屋根が飛んだこともあり、色々と補修が必要な箇所も確認。風雨で被せてある土が流れている場所も多くありました。

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風は比較的穏やかなままに最終日。とはいえ、最終日になってからの突風。こういうのが一番困る。仕上げに向けて窯を安定させて行きたい処を、終始掻き混ぜてくれるわけです。時折にバックファイア(炎の逆流)が起こるので焚き手も危険に晒されます。突風には前触れで凪(無風)の状態があるので、なんとなく感じることは出来るし、予測して避ける事もするわけですが、疲れている時にはなかなかの重圧です。

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窯焚きも。人数が増えれば増える程に、1人当たりの経験量はかなり変わってきます。ウチは最大でも4人。基本は2人で窯を廻して行くのでなかなか大変です。多い所では20人などで窯焚きをする人も居られますが、蓄積される経験量は雲泥になって行きますね。ちょっとやってみる程度の感覚では、なかなか炎の逆流も避けられないし、人も窯も、様々宜しくありません。

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北風らしき突風も。夜になれば収まるかと思ってみれば、結局最後まで突風あり。ちょっと窯の具合に不安定要素を残してくれました。以前、突風続きで全く想定外の窯変結果が出たこともありましたか。まぁしかしなんとか。いつもより支援体制も万全であり、集中力を切らさず最後まで焚き終えることが出来ました。

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あとは結果を待つのみ。前回と同じく6日間、108時間の焼成。

ありがとうございました。


追伸
朝に終わって昼に寝て現在。様々な案件や返信、順次行ってまいります。
論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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