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日本らしい器。

さて、今日は茶道の稽古でありました。

すっかりと寒くなりつつありますが、同時に紅葉もこれからが本番という辺りでしょうか。例年なのですが、ドイツから長期滞在で稽古に来られている方が居られまして、今年もそういった季節。

陶芸などに於いて最も日本らしいとされるのは、色絵よりも信楽に代表される焼き締め。色々と海外から見た日本と、日本人が考える日本には乖離があるというのは昔からというものでしょうか。残念ながら日本人に「最も日本らしい陶器は?}と聞いても、まず返答が返ってくることは無いように思います。更に理由まで延べることが出来るとなれば、全く希少なものかと。

まぁ、一応参考までにですが。青磁など端正な美、深淵な色という点では、圧倒的にやはり中国です。中国の古陶磁。それこそ文字通り唐物の時代の産物は圧倒的で、まぁ日本の公立の美術館の収集品などを見ても、分かり易い中国陶磁というのが根本になっていることが多いように思います。元々が宮廷用であると同時に、異民族に対する文化畏怖も兼ねているわけですから、誰しもがその凄まじさを理解出来て、尚且つ卓抜した技術を魅せつける作品が主体というわけです。

日本人の返答が多いであろう色絵。京焼を想起する方も多いかと。しかし色絵というのは、全く絵柄が日本文様というだけで、これも中国の五彩や染付などが代表的。加えて西洋が手にしたものも染付の文様磁器。イスラーム世界においても文様は多い。金襴なども、それこそ中国や西洋の方が金を多く用いたりしているわけでして、根本的な点に於いて日本的かと云われれば、やはりちょっと違う。「あぁ、絵柄が日本だね」という代物。そういった意味では漆工芸なら素地も日本的ですね。

文字通り、存在そのものが日本独自というものが焼締。伊賀信楽の自然釉などは完全に独自のものです。土をそのままに焼いてしまう。装飾を一切施さない。そういった製作方法に、海外で通じている「禅」の思想さえ感じているかもしれません。水と緑の豊かな日本。陶芸は製作上多量の水を以て作り、多量の薪を以て製作されていたもの。今更、世界どこでも、それこそ西洋磁器なども同じくですが、ガス窯の量産工場製品などというものは珍しくも何とも無いでしょう。

と、まぁ世界を巡ったわけでもありませんが、およそ日本という陶芸最先端の国家に来る海外の陶芸家が学ぶのは薪窯です。決して色絵じゃないんです。利休時代にして、茶席に唐物と同席するほどの焼物として認められ、また特別に茶陶さえ作らせたほどの魅力が認められていたもの。

でもね、多分日本人は伊賀信楽がそういったものだとは微塵も思っていない。
現地の信楽もどうでしょうね。外国人が滞在する陶芸の森も芸術指向と分かり易い。


とまぁ、大いに脱線した辺りで終わっておきます。でわ、御休みなさい。

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論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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