茶陶・伊賀
・破袋:古伊賀名品。破れし袋。大海の水をも容れる大器を目指す。
・伊賀:薪の炎と灰のみを飾りとする侘びの極致。
・茶陶:茶道具の本質は茶人と歩みを共にする事。
・自作・穴窯を主体に、土、薪から水指塗蓋まで製作。
・作品は臥翠窯Webサイト作品記事より。
お知らせ
・焼成:第二十二回焼成終了。作品写真はまだです。
・御来窯・見学: 左下メールフォームより御連絡下さい。
・Web:臥翠窯〜古伊賀の風格を求めて〜
・販売:Web販売茶陶専売"臥翠庵"(休業中)
・実績:平成22年度 多賀大社献茶式・伊賀花入(献茶式:県下最高格茶会)
・実績:平成23年度 近江神宮献茶式・伊賀花入(同上)

薪窯による伊賀信楽の茶陶を中心に。ガス窯の粉引と黒も折々に。

2011年秋 伊賀焼成作品展 

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さて、今年は不景気という事もあり、個展もせずに修行に勤めて参りました。一方、献茶式や淡交会茶会を始め、様々に御使用の名誉を頂いて、「実用」の中で、多く展覧の機会を頂いた事に感謝しております。

例に依りまして、今作もWeb上にて、今窯の作品を御高覧頂ければ幸いに存じます。

※画像につきましては、通例よりも高解像度の画像にしております。
⇒写真画像をクリックして、拡大したものを御覧下さい。

mizusasi211.jpg mizusasi212.jpg

今窯では大振りの水指を思案しつつ、桃山時代の様な大振りの茶碗に対峙出来る様な水指を、という事で試みたものです。比較的用に優れた大きさのもの、そこから規格外のもの。種壺(左)・鬼桶(右)は、共に民間で用いられた雑器の転用です。元々が、持ち運びを想定したものではなく、大切な種を保管・貯蔵するための壺。本来の用途に忠実たらん場合、やはり薄作では困ることになります。今回は粗い土を選定した事もあり、総体的に重量のある作品が主体。

mizusasi213.jpg mizusasi213B.jpg

水指、規格範囲内のもの。左が表面、右は同作品の裏面です。火表の自然釉も好いですが、火裏の色合いが深く、時節などによって選択可能な、好ましい色彩に上がりました。華美に過ぎない景色であり、茶器茶碗との相性も使い易いものかと思います。

mizusasi214.jpg 

今回は比較的鉄分量が多かったのでしょうか。緋色が紫に近い色彩を得たものも。
これはこれで、やはり備前とは炎の温度が違うので、風情にも差が在りますね。

hana211.jpg  hana215.jpg

御好評を頂く事の多い花入。左は有名な「生爪」の写し。焦げの景色を活かして、清楚な花を少し入れて頂くと好いのではないでしょうか。古伊賀に準じた規格として、28cmの大振り花入となっております。 右は経筒花入。蓋を添えれば細水指にも可能かもしれません。単純な筒花入ですから「伊賀」としては変化の少ないものとなりますが、経筒としては神仏の関連する場合など。伊賀や信楽の、最も古作として知られる花入は、単純な筒形となります。

hana212.jpg  hana213.jpg

左、「寿老人」花入の写し。恒例の作品。今回は焦げの面が正面ではなく、側面に生じており、比較的穏やかな風情でしょうか。伊賀の古作は、その多くが口の広く開いたものとなっています。用途上では、竹筒や鉄筒などがあれば、簡便に中央に寄ってくれるかもしれません。それが入る程に、口の広い花入です。 
右は小生の昔からの定番形。少し景色の強いもの。とはいえ、当然に自然産物ですから、どの作品がどう仕上がるか、というのは確定的なものではありません。ある程度、全体的な傾向を左右する程度のもの。そういった意味では、今作では最も灰量の多い花入となりましょうか。写しではなく、臥翠窯としての基本形のものです。

hana214.jpg hana214B.jpg

景色の穏やかなもの、表面(左)、裏面(右)。
裏面の方が景色としては強いかもしれません。

kakehana211_20111120134026.jpg 

掛花入なども、今回は緋色の面白味があります。

guinomi211.jpg 

小品・酒盃。派手さはありませんが、安定感があります。 

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左は伽藍香合。香合番付表のド真中、「頭取」を占める「伊賀伽藍」。 江戸時代は桃山系の、伊賀・志野・黄瀬戸の香合であります。 とはいえ、昨今は色絵香合が主流。焼締は滅多にありません。 香合特集でも、桃山系香合が掲載されていない場合があり、市民権は随分と希薄になっております。
右は茶入。土の配合によりビードロの載った作品になっております。瀬戸茶入に準じた少し大振りの国焼茶入として、ロクロにて仕上げております。

で・・・、

ootubo21.jpg   ootubo21B.jpg
 
伊賀大壺。火表(左)、側面(右)。少しサムネイルの画像は粗いのでクリックで拡大して御覧ください。久しぶりに展示の親玉が焼き上がりました。50cmサイズです。おそらくは玄関に居る事でしょうか。信楽焼祭りなどでも顔になります。焼締の本領は、やはり大壺に存在します。美しい炎の景色を楽しむには、やはり大振りの作品が愉しいもの。景色の変化としても見本帳の如くに表情が豊かなものであります。

是非、実物見物に、自宅展覧上へ御越し下さい。


今作は以上。御高覧、有難うございました。

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焼成:2011.10月 5日間焼成  臥翠窯 吉村 祐
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2011,11,20 13:55Edit
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論者:近江の苔

近江の苔


〆茶陶。古伊賀に迫る侘びの世界へと足を踏み入れ、暗中に道を模索する日々。忍びの里・甲賀市磯尾に穴窯を築き、自然釉伊賀の本領を追う甲賀忍者の末裔。窯名"臥翠窯"(ガスイガマ/ガスイヨウ)。1980年近江出身。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
(近江の苔はHNです。)

窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。かつて古伊賀が焼成された集落に近在。詳細はWeb・交通案内記事など。

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