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雨の日

9月も最終日。いわずもがなですが、明日は10月。甲賀は雨の降る一日でありました。

今日は箱書やハマスリなどの仕事。主に作品などの手入れになりますか。案外と、此の手の作業は時間が掛かります。何だかんだと、土造りから始まって最後は桐箱まで、ロクロを挽いたりしている時間と同じくらい、様々な手間が掛かります。要は仕事としても、そういった比率になるわけですが、勢い、なかなかにどうしても、作品の手入れは時間配分が疎かになってしまいます。なんでかなぁ・・・。

しかし箱書は、同時に嬉しさもありますから有難いモノです。箱に入れて出せるというだけでも有難い。昨今では茶道具くらいなもので、よくある牛肉とか引出物などの桐箱というのは、御世辞にも桐箱と呼べるものではありませんから、京紐師さんの真田紐や手漉き近江雁皮紙などで包み上げるというだけで、現代では随分と丁寧な作法なのかもしれません。時代と共に様々なものは変化する様ですが、こういった面では時代と共に劣化する事も見受けられます。

そいった辺りでは、桐のタンスなどは代表的かもしれません。桐はあくまで実用本位。別に高級品だからって云うなら、黒檀とかの箱が高級なわけですが、黒檀は机とか棚に使われますよね。なかなか、木材の適材適所というのは基本として、よく踏まえられているもので、高級だからと云って、黒檀で汁椀を造ったりすることはないわけです。まぁ、探せばあるかもしれませんが、非常に趣味的なものでしょうか。現代ではベニヤ板のタンスが安くて多くありますが、非常に壊れやすく、湿気に対しても非常に脆弱。ウチもやはり、そういった安価タンスが多くあるわけですが、古民家的な湿度には到底耐えられないものである様で、引っ越しをしてから、見る間に傷んできています。現代式の密閉性住宅では別かもしれませんが。


箱書きも墨1つ、印泥1つ、それぞれに色々なモノもあり、礼儀あり。
「時代と共に」と云いますが、「時代を越えて」という言葉もあり。

箱を整えると同時に、中身もしっかりと整えて行きたいもの。
外見と内面。最終的には人の器も同じことでしょうか。

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論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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