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結果は出る前が楽しい。

釉薬を調合したり、作品を造ったりしていると思うのですが、陶芸家って職業はつくづく楽天的な職業の様で、

「う~ん、良い色が出たらどうしようか。」
「予想外に巧く焼けるかも・・・?」

などという事を考えていたりするもので、目出度いものです。陶芸教室などで作ったりしていても同じかもしれませんね。失敗したらどうしようか・・・、などと考えている時は、納期に追い詰められていたり、なかなか辛い時期です。

akunuki_20110528191147.jpg

今日はアク抜きをしつつ、青織部を調合しておりました。まぁ牧場土を用いて焼成する方向なので、織部と名を冠するのはどうかと思いますが、「緑釉」というと三彩のイメージが強い。美濃の方に「緑釉」としてやっておられる有名な方がおられますから、細かい事を考えずに緑釉でいいかもしれません。

土は赤土の方を使うので
turkakatuti.jpg 

これは予定している土にトルコ青を掛けた試験品。薪窯です。およそ基本的な銅釉である事は共通しています。材料が石灰か木灰か、という違い。薪窯での焼成も視野には入れつつ、まずはガス窯。ゼーゲル計算も無視しているので、融点がサッパリ分かりません。そもそも、天然灰を用いた時点でゼーゲルは放棄せざるを得ないのですが。(一応に断っておくと、訓練校を出てるのでゼーゲル計算は出来ます。)

で。調合比率を考えていて思ったのですが。

まぁ、1:3:6でも2:3:5でも、0:0:10でも好いのですが、昔の手法を取った場合、同じく「木灰が五」としても、他の硅石とか長石って、この当時で大量に採れていたのでしょうか。ってか、硅石と長石の区別って、この頃出来てたと思います?。木灰も、毎回に材料を吟味して作ったわけではないでしょう。高火度で焼き切られた窯の灰が基本として。しかし純度を高くしようと「特別仕様」にしたとすれば、カマドや囲炉裏の灰なども使ったかもしれません。灰は畑の肥料としても重要で、なかなか重宝された材料。今日の様に「燃えカス・ゴミ同然」というような感覚の人は居なかった筈です。しかし、原料は一定ではない。炭という視点で考えれば雑木が多くなったりするでしょう。もちろん樹種によって結果が異なる。松明的な松が用いられたとしても、結果は違う。細かい事を云えば赤松と黒松で違うなど、また、アク抜きの程度にも左右される。そういった意味で、煤の少ない薪材を用いるカマドや囲炉裏は、薪窯の灰と較べて比較的安定した灰であったかもしれません。

それでも。同じ調合をして、毎回異なる結果である方が普通でしょう。それは織部のみならず、黄瀬戸や志野なども同じで、もっと云えば唐津や萩なども同じ事になりしょう。単純な事ですが、名品がほんの一握りの数でしかない理由は、そういった辺りにもあるのかもしれませんね。現代式に考えているとツイ、「薪窯の偶発性」だけを考えてしまって、「材料の偶発性」を忘れてしまう事がある様な。天然灰ってのは、これも又、「二度と無い調合比」であるかもしれませんね。


まぁ・・・結果はあまり期待してないのですよ。楽しみではありますが。

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論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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