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次の御仕事。

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水田に映る青空の心地好い季節。さて、風邪も・・・おおよそ治りました。まだちょっと治りきってないのですが、長引くのはいつものコトです。崩れる時はホントに崩れる。まぁ予想範囲です。この辺りは外見通りといいますか、身体頑強とは行かない辺り。薪窯をバリバリとやって豪快に焼き上げる割に細身で・・・というのはよく言われる事ではありますが、見た目通りの側面もあるというのが実際の辺りでしょうか。

天気が好いのでノンビリと過ごしつつ。

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1つは獣害対策。毎年、猿によって壊滅的被害を受けてきた畑ですが、近隣の方々に比べて対策が遅れていたのも確か。1つ隣の、猿が頻繁に出没する集落では天井から何から完全に網で囲って、家によっては金網を使っているもの。今更市販されているような「猿対策網」という程度では何の話にもならない状態です。なぜって、猿も知恵をつけて進化してきますし、30匹からの群れとなれば、侵入を試すにも相当な無茶が出来る。仲間が居ますからね。

今年も既にタマネギが半壊。食事も2週目に入っているのか、最近また猿が来ていることがある。次にやられれば根こそぎ。ついでに植えたばかりのジャガイモの種芋が掘り出されて、というのが昨年でしたか。次は夏にトウモロコシの季節で、トウガラシ以外のあらゆる野菜から秋向けの野菜苗までが潰されるというもの。

と、いうわけで、もはや完全防備という事で、景観的に難があるのは止むを得ない。自然の脅威に対抗するわけですが、周辺との防衛設備競争。猿の群れは全方向を網で囲まれた畑を日頃から相手にしているわけですから、それを上回るだけの設備がなければならず、設備の最も弱い家の畑が狙われる。何か祇園祭りの厄払いみたいなものですね。隣村で払われた厄が廻ってこないように、近隣でも厄払いの祇園祭りが始まる。そうして遠くへ遠くへと厄を払っていく。「鬼は外」というものもそうですね。獣害は文字通り、退治しない限り止まらずに進化を続けていく。しかし猟師もおらず、動物愛護で退治自体が止められるのが現実というもの。

動物、特に猿というのは人間に最も近い動物という話ですが・・・。美味しいところだけを食べ、収穫のことも何も考えずに食べたいもの、甘いところだけを食べて、あとは全て捨てる。動物の中でも群を抜いて非常に悪質。今しがたテレビを見ていても、新興国の文明的生活への憧れの勢いは凄まじく、もはや原発の安全など欲望の前には消し飛んでしまうという世界情勢であるとか。人間生活の欲望も、確かに近いものがあるようで、我が身も他人事ではなさそうです。堅牢な網1つにしても、我が身の畑を奪われんがためのもの。

まぁ、そんな話はさておいて。

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ちょっと「食器」にも考えを巡らせながら。試作もちょっと作ってみることになっています。先日の御本手、まぁ元々は菓子鉢ですが、自宅では普段に使ってみます。発見もありますからね。使ってみると意外と御本って色合わせが難しいんですね。信楽など焼き締め系はおよそ万能的に使えるのですが、意外と御本の扱いって難しい。食器としては扱いにくい部類かもしれないです。 

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あと・・・次の御仕事は再び茶碗。夏向けの、平茶碗ほどではないが、少し浅い茶碗。普通は井戸茶碗しか作らないですからね。なかなかに夏向けの茶碗というのはありません。特に作家モノとなれば、まず基本的には見ないんじゃないかと思います。手本を送ればロクロを挽いてくれる磁器モノ産地、京色絵くらいなものでしょうか。茶碗の作家でも基本的には作らないですね。

私もまぁ・・・。といいますか、実際的には浅い茶碗にしても、井戸茶碗が挽けて、その次なんです。茶碗としては発展形ということ。それだけに難しいし、悩む。形に品を持たせるにしても、浅い茶碗というのは本当に難しい。単に浅いだけであれば良いのですが、高麗系なりの雰囲気を損なわずに、ということになれば難しい。以前にも書いた覚えがありますが、およそ茶碗において、夏茶碗の名品というのは滅多に見ることが出来ません。仮にそれが高麗であっても、また現代の著名茶陶作家の作品であるにせよ、日頃の水準からすれば相当に見劣りするものしか出てこない。まずそもそも茶碗において浅い茶碗という発想は、茶道と共に作ってくる形の仕事をしていなければ出てこないです。

まぁそれだけに、追及はどの作家も甘い。よくある平茶碗にしても、基本的に点てるに向かない茶碗が多いです。堅い茶筅で点てようものなら、というような茶碗も多いですし、その上、見込の形が茶筅の形に添わないから、「点て残し」も起こり易い。ザックリ言えば作家泣かせというような側面があるわけですが、何とか形に仕上げたい。

今日はちょっとガス窯の調整。前回還元焼成の効きが甘い感触があったので、その確認をしつつ。釉薬の試験も必要なので、またしばらく焼成を続けることになりそうです。ガス屋さんが来て「もうガスないよ~」と新しいガスも持ってきてもらいましたか。そんな感じです。


あっと。あとですね。

ちょっとお付き合いのある画廊さんが展示場を開店されたという案内を頂いたので。四国は高松市の美術工芸小川さん。書こうと思いつつ多忙にまかせて遅くなってしまいましたが、おめでとうございます。何か機会を作って訪れてみたいな、と思いながら。様々に御注文を頂く他ですが、私自身は営業活動をほとんど何もしていないのです。けれど、ありがたい事に、遠路、また県内からも作品を求めて来訪して下さり、御支援頂く方が居られます。それは本当にありがたく思っております。 いつか御恩を返せたらとは思うのですが、今はまだ、作品を磨き続けたいと思いながらの日々でしょうか。少しでも、色々な自然に触れて、その中からより良い作品を作らせて頂ければと思いつつ。 日々感謝ですね。

竹生島献茶式

さて・・・。すっかりと風邪で寝込んでおります。寝込んで四日目になりますか。昨日くらいから少しは動けるようになったものの、まだ仕事をするには至らず。進めなければならない仕事もあるのですが、この状態では如何ともし難いというか、悪化するだけという段取りです。2~3年に1回くらい、重い風邪を引くことがありまして。無理が多い時などは盆にせよ正月にせよ、長い休みになると常に寝込んでいた記憶があります。要は無理が多くて、それを支えていた気力が抜けた時に体調を崩しているという辺り。 まぁ、よくある事です。仕方ない。

と、まぁそういうわけで、話は今週前半しかないのですが。

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前記事に書いた様に、日曜日に菓子鉢を納品。折よくお手伝いをさせて頂ける事となりましたので、翌日は竹生島の献茶式前日準備へ。竹生島は湖上の島とはいえ、琵琶湖くらいの面積になると潮の満ち引きがあります。中学校の理科だったかな。潮の満ち引きは太陽の引力によるもので、「海水だから」という理由ではないんですよね。聞いた時は随分とビックリしたものですが、前日準備の日は荒天にて「全便欠航」。昼間で自宅待機していたのですが・・・

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宮司様が使っておられる船で臨時便を出して頂いての前日準備ということに。ちょっとした事ですが、島で行うというだけで、臨機応変に色々な対応が必要なんですね。記念品1つにしても、畳1枚にしても。道具だって相応の量になります。また、献茶式ですから、裏千家から業躰さんの方々も来られて打ち合わせから諸々の準備が必要というもの。最小限の人員で以て竹生島に渡って搬入。幹事長を始め数人の幹部の方は泊まり込み。長い回廊を雨に濡れないように道具を運びながら。

で、この日から前兆無しで体調不良突入。朝起きると声が出ないという風邪引きでした。

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無事に搬入など打ち合わせが終わったのは日暮れ前。宮司さんの運転は馴れたもの。毎日通っておられるわけですから、当然といえば当然ではありますが、同時に琵琶湖のことについても随分と実地で触れてこられているのかと思いつつ。そうそう。竹生島自体は3大弁財天の1つとして知られる古刹。もちろん国宝です。西国33カ所巡りの1つでもあり、団体客を含めて観光客は非常に多く、滋賀県に来訪されたなら、訪れたことのある方も多いかと思います。少し階段は長いですが、荒天ならぬ好天の日には素晴らしい場所です。

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献茶式当日は好天にて。週間予報ではずっと雨だったのですが、前日になって予報が変わって。船便が欠航となれば献茶式そのものも中止という段取りのため、非常に心配であったもの。無事に船も出航。時間にして15分くらい?かと思います。天気が良いと、琵琶湖の景色だけでも綺麗ですね。湖ではありますが、水平線に近い形の景色です。

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港周辺はこんな感じです。無人島なので、土産物屋さんと、神社のみ。絶壁に囲まれた島です。深い琵琶湖の「湖中立つ竹」のように切り立った島であるという解説が船の中で行われておりましたか。近江は交通の要衝というだけでなく、妙に歴史的な信仰物といいますか、昔の時代の人々が楽しみとしていたような景観があるように思います。

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献茶式は無事に執り行われて。本殿が遠いので、ちょっと様子を伺うのは難しい感じでしたね。いわずもですが、今回献茶式でも、献茶が終わり次第にガヤガヤと離席する方々が居られましたか。あれはやはり残念ですね。時間の無い方が静かに退席されるのはともかくとして、やはり最後の挨拶が終わるまでが献茶式ですもの。滋賀県の献茶式ではあまり見ることの無い離席ガヤガヤですが、数年に一度しか行われないものでもあり、そうでなくとも身を正して拝見させて頂きたいものです。帰りの船便の時刻も決まっていますからね。

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拝殿からの景色。本当に好い天気でした。二枚目の写真は瓦投げの鳥居。

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茶席。濃茶席に、薄茶も一服を頂戴して。製作させて頂いた菓子鉢はこちらにて。
御軸は「平生心是道」。
 
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無事に終わっての御見送り。宮司さんも最後まで手を振っておられました。
(乗り遅れたわけではなく、片付けがありましたので残留して写真を撮ったんですよ・・・)


というわけで、今週の記事まで。

ともあれ休養です。今週は茶道の稽古も休みを頂戴。早いこと快復したいものです。それにしても・・・声が出ないというのは、茶道にとってあらゆる意味で不都合といいますか、何をするにも困りますね。「ありがとうございます」「よろしくお願いします」という辺りの常に発する言葉にも困ってしまうし、意思伝達が重要な連携にも不都合が。イメージ的には静かな茶席に思われるかもしれませんが、「必要最低限の言葉」というだけでも、なかなかに沢山のものが。そんな経験をしつつ、ともあれ静養しております。

繁忙期が一段落?

ちょっと時間が空きました。多忙な日々が続いていたのですが、ようやくに。

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前回の記事を書いた時に書き忘れていたというか、失念していたというか。2・3・4・5日と信楽焼祭り作家市に出店をさせて頂きました。遅ればせながら御礼を申し上げます。お陰様で天候にも恵まれてありがたい事でした。出店用に多少品物を焼こうと思っていたのですが、菓子鉢のアクシデント(乾燥割れ)で時間が不足。そういう事情で・・・

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ちょっと昔の「蔵出し品」という品が主体ではありましたが、展示的な水指・花入は正月に窯出しして、写真も公開していないもの。その点はちょっと珍しいというか、楽しんでいただけたかと。最近は焼き締めを好むマニアな方々が減りつつあったのですが、今年は少し戻ってきた・・・かな?と感じつつ。

作家市は、一応主催者さんの意向としては「作家の作品なので正規品で」という、テント個展という様な風情を考えて居られる。というか、メインの廉売市に便乗していることへ配慮すればそう書かざるを得ない面もあるのかな。しかしお客さんは廉売市を目的に来ている方々なので、何かしらオトク感が無いと楽しくないですよね。その辺りは難しいもの。B品を廉価販売しているのはその辺りの事情です。

とはいえ・・・

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作家市に出店しつつ、家に帰ると窯作業。早起きして窯詰め→作家市→帰って朝までガス窯焼成→作家市→窯出し というような忙しい日々。例年なら三大神社の藤棚茶会へ出ているのですが、今年は窯作業もあり欠席をさせて頂いたのですが、2日間で500人の来客であったとか。ともあれ良い連休を過ごされた方も多いのでしょうか。

あ、そうそう。茶会には欠席をしたのですが、月初めの稽古には出席。風炉の初稽古でもあり、宗道師の朝講話もあるので、こちらを優先という辺りでした。

講話は台子の茶について。行台子の許状を頂いたこともありますが、以前より「台子の根本」という事を常々言っておられた話を教えて頂いて。随分と昔のことですが、稽古の際に大先輩が「台子の薄茶ほど難しいものはない」ということで、宗道師から厳しく指導されておられたことを思い出しつつ。台子の茶を簡略化したものが平点前であるとすれば、台子の心構えを忘れずに平点前をしなければならない、という辺りでしょうか。

ともあれ、連休は働き詰め。連休が終わってからも連日の焼成。扇風機を使ってのフル回転。途中、水曜稽古にも出掛けたり。ちょっと風邪気味という辺りでしたか。 9日も稽古。「稽古は欠席して茶会だけ出てくるような者には点前をする資格が無い」という話をよく覚えているのですが、稽古あってこその茶会。講話は料亭の修行の話など。また、改めて台子の位置の確認なども。

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ともあれ無事に仕上がって。昨日に納品をさせて頂いて。

ちなみに明日は竹生島にて献茶式。雨と予報されて危ぶまれていた天気が・・・今日の予報で晴れに変わっている様子。荒天の際に備えてということで、今日は前日準備の御手伝いをさせて頂きに長浜へ。明日の代わりに今日は大雨が降る可能性もあるとか。とまぁ、明日までしっかりと乗り切って。


次回はちょっと早めに記事を書きますか。


論者:近江の苔

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。かつて古伊賀が焼成された集落に近在。詳細はWeb・交通案内記事など。

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