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炉の季節も終わって

 さて、炉の稽古も昨日で終了にて。季節もすっかりと冬の名残が無くなって、生長する草花や散り行く桜、そして葉桜。様々に暖かな夏への移行を感じさせる日々となってきているように感じます。

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昨日は宗道先生が稽古場へと御復帰。実は少し療養をされていたので社中一同随分と心配をしていたものですが、以前の様に厳しい稽古が再開されて、朝からの講和も再開という辺り。そうそう。写真は許状。私は平点前を中心に稽古をさせて頂いてきたこともありますので、まだまだ許状という点では初心者。様々な働きを求められる点前も不十分であるし、平点前にも、まだまだ改善すべき点が多いもの。最近ですと大海茶入など稽古させて頂いているのですが、これ1つとってみても綺麗に点前をすることは非常に骨が折れるという次第です。炭などもまだまだ。

とはいえ。台子の点前。表千家では男子にしか許されていない点前。玄々斎の頃であれば、この許状は即ち「十徳」の許しと共に在るほどの、本来は非常に格式のあるものだと、宗道先生より御話がありました。何かで覚えがあるのですが、利休時代ともなれば台子伝授という話になるのでしょうか。それ1つで茶人の資格となるほどの格式を持っていると思えば、同時にそれに相応しい力量が求められるものでしょうか。

元より道具1つとってみても。旧来は本物の道具で点前の伝授をしていたそうです。四ケ伝の天目1つでも、伝来を持っていてもおかしくないクラスの道具を扱う点前。今はなるほど、稽古用の天目などあるわけですが、台子の点前ともなれば堂々たる大名道具です。重要文化財クラス。おいそれと、そんな重大な品々を「扱える者」として認可されるわけもないのが本来の資格の在り方でしょうか。それこそ貴人点てではないですが、貴人との折衝から会話まで出来るような者である必要があるわけです。それこそ旧時代であれば位階の上で、女性の立つ場所ではなかったのではないか、と推察されるわけです。加えて深い教養を始めとした人間的なものが求められてきた資格。今でこそ多くの人々が所持するようになってはいるものの、表千家が伝授をしていないのも、納得される点でしょうか。

と。

書くといいながら遅くなっている茶碗の話を。

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およそ製作については終了をして、あとは焼き上げるだけという段取り。桐箱を待っての出荷という辺りでしょうか。刷毛目の茶碗です。課題としては薄挽き。京焼など磁器であれば削り込みをやってしまえば良いわけで、今回ちょっと薄挽きの茶碗として研究をしてみたら、京焼って・・・あれ口元だけ薄くしたりしているものがあるんですね・・・。ロクロ技法からすれば、また強度の観点からも許されないやり方だと思っていたのですが、現代の京焼茶碗にはそういったものも紛れている様です。もちろん、全てではないのですが、そういったものが含まれていても、特に何も思われていないといいますか、そこまでして「薄さの演出」をしなければならないことは、工夫でも何でも無く、職人として病的なものです。

そも京焼のロクロって、分業が残っているのでロクロ専門の職人も多いわけですが、名前が出るのは最終工程の「絵付け」を施すというか、デザインした「窯主だけ」です。実質はデザイナーというか社長ですが、つまりロクロは挽けない陶芸家。それだけに、ロクロに対する思想理解が無いのかもしれません。普通には形・頃・様子ですから、ロクロの形こそ最も綺麗で重要視されるべきものなんですけどね・・・。

と、他人のことはさておき。

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薄い上に、山土。小石を含んでいる状態で2㎜~3㎜程度に仕上げるものですから、不具合には多少の苦労がありました。乾燥に関してはロクロ部分は薄いので乾燥が一瞬で終わっていきます。小石は大きければ3㎜くらいの大きさがあるので、茶碗を貫通します。口元に1㎜の小石が来ればいわゆる山キズです。現代の精錬粘土を購入している99%の作家さんには関係の無い話ですが、自分で土を作る限り、どうしてもこれは避けられないもの。薄いだけに、ちょっとしたことでヒビも入ります。削り出しをする高台との厚み差によって、晴天時の乾燥収縮による亀裂で一挙壊滅したことも。

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厚みが無いので。ウッカリとすれば削り過ぎて穴があく。厚みが1㎜を切ってしまうと、僅かなヒビが入る。手馴れていく程に、薄く薄くなって、この不具合が多くなった時期もありましたか。ようやく慣れてきた頃になると、さて御仕事も終了という辺りでした。今週はこの仕事に掛かりっきり。

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焼成面も、刷毛目。強度的に、少し高めの温度で固く焼き上げるように配慮するわけですが、高い温度で薄いものを焼くと変形が起こり易くなる不具合があります。加えて、刷毛目であれば刷毛目の白が薄く溶けだして薄くなってしまいます。形も、それほど思ったような形で仕上げるのが難しい。まぁ、まだまだ課題としては満足の得られる結果ではないのですが、ともあれ現状で出来る限りの辺りで納めさせていただくもの。
 
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とはいえそれも一段落。 薄挽きのクセがついてしまうと困るので、残り土で湯呑でも挽いて感覚を戻しておきます。普段は倍の厚みで挽くことも多いのですよ。信楽焼祭りで売る様なものは、割合に息抜きなどで作ったものが多いですね。


と言いながら。別件にて御仕事を頂戴しましたので。
さて、今週もちょっと、忙しくなりそうです。
論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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