箱の次第

相変わらずに寒い日々。家に居ることが多くなっております。

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今日は少し桐箱を。組箱までは行きませんが、上箱。
和紙の王である雁皮紙に、正絹の真田紐。それぞれ職人製。
中身は水野師匠から頂いたり、掻っ攫ってきたり(?)した茶碗。

桐箱は、桐箱を仕立てた者が、自分で手配した紐や箱を用いるもの。
有名な茶道具系美術館などは、約束紐(特定の織柄)を持っています。
同じく、私も準約束紐というようなものを使っています。

共箱に物語なりが生じるとすれば、やはり道具への敬意あってこそ。
まぁ、数年放っておいた私が言える義理ではありませんが・・・。

これでも、桐箱一式で樋口さん一枚は必要なのですよ。

まぁちょっと、自分の作品の紐と分ければ好かったのですが、
紐も高価な工藝品であります。自分の作品に正絹を使う場面は、
中身の話もありますが、滅多にありません。

ともあれ、とりあえず一安心。瀬戸へ行った際にでも箱書をして貰いましょう。

あ。

まだブログを更新してなかったようで・・・。う~ん、ネタ・・・ネタ・・・。

そういえば最近に水止め剤を買ってみました。水の浸みがどうしても止まらないような場合などに。まだ使っていないので効果は不明です。基本的に、シリコン剤などを用いるのは邪道と言いますか、実際私も強くそう思っていた頃もあり、今でもそう思っているのでありますが、言い訳っぽいのでヤメておきます。

実際問題として。もちろん水漏れと言っても楽焼よりはずっと立派に焼けているのですが、輪が残る程度でも「水が漏れた!」という様な向きがありまして、萩焼などでも、しっかりと焼かれたものが多くなっていたかに記憶しております。いやまぁ、薪窯がガス窯になってよく焼けているだけか、それとも土の配合が緻密に調整されるようになったのかは知りませんが、過程はともかく、食器はやはり、応じないわけには参りません。

また茶道具としても。稽古用の水指で一々に畳に跡がつくとなれば、やはり七面倒なものです。よほどの名品であればともかくとして、若輩陶工の凡作程度であれば、余程の自信作以外については、要望に応じていくらでも止めて良いのではないか、と考えています。我を通してまでやる程のことでは無いなぁ・・・、と。

昔はもちろん、随分と尖っていたといいますか、およそ若い頃?は激越な思想に染まりやすいというか、「本当のやり方以外は認めない!」みたいなコトを言っておりましたし、「他人がやるのは自由だが、ウチは絶対にやりません!」みたいな時代もあったので、素直に御詫びを申し上げます。

そういや、躍起になって三回焼き直したこともあります。大きな石爆ぜがあり、自然釉で強引に埋まるまで焼き直したもの。御客さんの要望でしたが、色々と教えても頂いて、とても勉強になりました。グイノミでしたから、それほどの負担でも無かったものの、半年以上お待たせしましたか。まぁ、グイノミで漏れるようなものは、普通に埋めてしまいますけれど。

もちろん、米の研ぎ汁などなど、そういった方法も。それで止まらない時に使う予定。一回、二回やって、止まらない場合があり、「割れ」であればこそ漆で止まりますが、「土の耐火度が高すぎる」という場合には何とも難しい時があります。原土特有の悩みです。昨今は茶会も場所を借りて行う事が多く、畳を濡らすという事も、色々と考えなければならない事が多くあるのが現実。炭でさえ火気厳禁、伝熱のみという場合もありますから、一定程度、これはまぁ、あくまで「水浸の気化熱による浄水保持機能という実用上の利点」を、「水止の効果的利用による利便性という実用上の利点」に転化するものでありますから、本質的にはそれほど問題のある転化ではありません。底部だけを止めれば、元々の利点を失うような事にはなりませんからね。

あ、もちろん「焼きが甘い」による水漏れってのは、「止める価値なし」ですよ。
あと、「治す価値無し」って作品も、普通にモノハラに行きます。
自信作は、古式の方法で止めます。

ある程度、現代の様式に譲るべきは譲ってよい部分があろうかと思うのです。
まぁ、きっと若い人からは、これでも色々言われるかな・・・。


とまぁ、ちょっと水止めの話まで。
論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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