寒空の下で

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あらら。またぞろ窯場の屋根が飛んでおりまして。春風には少し早いですが、冷たい強風の吹く日が多く、おそらくは材木が収縮して、釘が抜けてしまったのでしょう。そろそろ応急処置にも限界が来ています。プラのトタンは、やはり耐久が低いというか、劣化が早い。安いもの、量産品の御買い得品は、およそ劣化速度が速いというのが、昨今の流行技法でしょうか。先日、何年振りかに買った服も、見事に粗悪品でありました。靴などでも同じく。安モノ買いの銭失いと申しますが、正直言って騙す商魂にも問題が。人なりモノを疑って見る必要がある時代というのは、なんとも哀れなモノヅクリです。

と言っても。トタンの話は知識不足もあり。未熟だから騙される側面というか、安モノ買いをしてしまうことも反省。屋根材に用いるには鉄材が基本とされているのも、理由があるのですね。「透明なので日照が入って良いのでは?」と安直に選択したのですが、よくよく見れば、多くはプラトタンの分厚いものを、更に鉄枠で固定している場合が多いかに思います。プラは鉄と違って「割れる」という性質があるので、そも素材選定の時点で誤まっていたという事で、プラが劣化したら、当然に割れ易くなる。いくら修復しても、耐久度は向上しないし、割れが広がって来る。

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まぁ、そんなわけで。屋根を親父と修理して、自宅仕事。真田紐の在庫が少なくなってきたので、そろそろ発注しないといけません。真田紐の作業と、掛け紙の用意は、箱の用意でも非常に手間が掛かるもの。普通一般では業者委託。まぁ、この話は何度か書いているので割愛しましょう。茶道具は桐箱と離れる事が難しいので、色々と話が盛り上がる事もあり。水指や花入は、かなりの長さが必要になります。

箱の用意は・・・採寸⇒寸法算定⇒発注⇒1週間程度で到着⇒真田紐を通す⇒掛け紙を寸法に合わせて裁断⇒箱書⇒押印⇒ウコン布に押韻⇒緩衝材を配置⇒品物を納める⇒陶歴を入れる⇒佳作には品物次第を筆書⇒納品書などを同封⇒寸法に合わせてダンボール箱を用意⇒緩衝材を詰めて厳重梱包⇒出荷。・・・かな。

意外に手間の掛かる仕事です。もちろん、これ以前に品物の最終処理があります。特に浸みの強いものなど、一定の止めを施すのですが、手間と時間が掛かります。小さいグイノミでも同じ手間が掛かるので、数が多いと相当な仕事量になります。業者に委託するのも解らないではなく、私も嫁さんなどに手伝ってもらう事が多いです。事前に箱を用意しておくと良いのですが、なかなかこれも大変な仕事。

桐箱はそれなりに原価も高いです。牛肉などが入っているようなギフト用の粗悪材は別ですが、一万円以下のもので桐箱が付いてくるコトは、あまり無いでしょう。付いてきても、あまり宜しく無い桐箱です。桐箱本来の実用面も半減した状態になっています。


さて、現実逃避の無駄話はこれくらいにして、桐箱の続きをすることにします。

論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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