松雲会志季釜 在釜の茶会。

さて、昨日は窯焚きの疲労が多く残る中、水屋方に入らせて頂きました。今年の松雲会志季釜は同じ金曜稽古、茶歴としても本当に若い頃から茶道を始められ、教授として長年茶道の普及に努めて来られた近江古参の茶人の方々が担当されていて、今回は木俣宗美先生。日々、本当に沢山の茶会へ参じ、本当に茶というものを楽しんでおられていて、とても羨ましいもの。およそ、私の出掛けている範囲の茶会では、どこへ行っても御一緒する事が多いのです。

そういった中で、色々と稽古でも大先輩の方々でありますから、水屋方を頂けると云うのはありがたいもの。多少の無理を押して前日準備などから出掛けるというのも、日頃の恩義なりがあってこそのものでしょうか。水屋方の一座建立はとても大切なことであると云う訓示もあり。

茶会記ですが・・・写真を撮る時間が無かったというか。

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本当の早朝に一枚撮れただけでしたが、とても好い御席でした。志季釜では、気を楽に茶を一服頂戴するという茶会が行われておりまして、1つ北野社中も多い事から、主客の嬉しさが多いというのが嬉しい茶会でしょうか。亭主と正客のみならず、客同士も全てが知り合いというのは、なかなかに無い事。誰でもどうぞ、という気軽な「在釜」という様な茶会ですが、遠来に来られる方も多く、およそ百人以上の御客様。

席ですが、軸は「亀毛万年を寿ぐ」にて御家元の筆。感じるところは様々にあるものですが、私としては「何事にも感謝する心」でしょうか。有馬籠の花入に鮮やかな松明草を主役として生けられており、香合は黒柿に浮御堂の蒔絵。点前座は堂々たる信楽水指にて、直方作。先代が居られた頃の焼き上がりにて見事なものでしたが、少々水漏れありというもの。漏れてこその信楽とも云いますが、そういったものを実践される方はとても少ないもの。風炉釜は常什。「常什」というのは普段使いの気軽なもの。国宝井戸・喜左衛門が有名な常什でしょうか。

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常什という辺り、如何にも「信楽水指」に相応しいかもしれません。気軽な一服としての茶。点じる茶碗としては客に呈する処でありますから、茶碗は赤楽、黒平棗に又妙斎花押、茶杓は大宗匠による日光杉を素材とした茶杓。その他、煙草盆が嬉しい舟形のもの。近江でザックリと作られて沢山売られていた骨董道具らしいのですが、下書きの鉛筆線もそのままにザックリと上塗りが施されたもの。その草の風情が楽しいものにて、建水などもそういったものが選択されて。もちろん、好い道具も持たれておられます。そういった中で、「こっちの方がいいと思うから」という事で選択されるというのは、なかなか、現代にされる茶人の方は少ないのではないでしょうか。由来なども色々と聞かせて頂くと、御主人と選ばれたものなども多く、それぞれに御亭主の思い出があり、そういった道具、茶会というものは、とても温かいものでした。

亭主が在って、茶会が在る。そういった事を、改めて思う茶会でありました。


次回は九月。また楽しみにしつつ。
論者:吉村祐

吉村祐


〆真の茶陶を求め、忍びの里にて古伊賀を追う日々。1980年生。
陶工:吉村 祐 (ユウ)
窯場案内:伊賀丸柱から北へ10分、信楽から東へ20分程の山中。

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